「無償の愛を与えたい」
「もっと人を愛したい」
「愛されたい」
そんな願いを持つ人は、とても優しく、繊細で、真面目な心の持ち主です。
でも——
その愛、本当に“無償”でしょうか?
無償の愛とはなにか?
無償の愛とは、見返りを求めず、ただその人の幸せを願い、支える愛です。
親が子に向ける愛、あるいは神や宇宙が私たちに注いでいる愛のような、深く静かな愛の形。
ですが、人が人に対してこの「無償の愛」を実践しようとするとき、
そこには往々にして自己犠牲が混じってしまうことがあります。
「嫌われてもいい」
「自分は我慢すればいい」
そんな思考の裏にあるのは、「愛されたい」「認められたい」という深い欲求。
それは本当の意味での“無償”ではありません。

自己愛が欠けていると、愛は歪む
自己愛——つまり、自分を愛すること。
これは、決してわがままでも自己中心的でもありません。
自分の心と体を大切にし、自分の感情に正直になり、
「私はこのままで価値がある」と感じられること。
これがあって初めて、人に対しても本当の意味で優しくなれるのです。
自己愛が欠けたまま誰かを愛そうとすると、
その愛は執着になり、依存になり、やがて苦しみに変わります。
自己愛は、他人を本当に愛するための“土台”
たとえば、大切な人があなた様に「NO」を言ってきたとき。
あなた様の心が満たされていなければ、その拒絶に傷つき、怒り、悲しみが生まれます。
でも、自己愛がある人は違います。
「私は私で幸せ。あなたもあなたの道を歩んでね」と、相手の自由を尊重できる。
これが本当の無償の愛です。
まずは、自分を愛することから始めよう
自分を愛するって、どうすればいんだろう?
って思ってしまいますよね。
難しく考える必要はなく、少しずつ下記を実践してみていくだけでも、心がほんわりしてくるはずです。
・疲れたら、ちゃんと休む
無理をして、ご自分の身体に鞭を打っていませんか?
疲れは休養を必要としているサインです。
身体がSOSを発しているので、人にいつも優しくするように、ご自分の身体のために休みを優先させてくださいね。
・嫌なことには「NO」と言っていい
→なにか頼まれたとき、「えっ?それは辛い、いや」とよぎったらそれが本音です。
勿論仕事など本音を優先できないこともあるかと思いますが、その「本音」に気づいてあげるだけでも癒しになります。
・自分の好きなことをして、心を喜ばせる
→これはすぐに実践しやすいことかもしれません。
自分を愛する=たとえば、仕事帰りにドーナツを食べたいと思ったら、自分のために買ってあげる、食べたいものを自分のために食べさせてあげる、そんな小さなことでも、自分を愛することははじまります。
・「私は私でいい」と毎日唱える
→なにか辛いことがあったとき、寝る前など効果的。
あなた様がここに存在していることだけで奇跡で素晴らしいことなのです。
これは真実です。
あなた様はあなた様でいれば、それだけで周りの人も自分も幸せなのです。
こうした小さな積み重ねが、あなたの自己愛を育て、
やがて無理のない自然なかたちで、愛を他者へと流していくことができます。

おわりに
無償の愛を目指すなら、まずは自己愛を育てていきましょう。
それが、最も美しく、力強く、そして永続的な愛の形になります。




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